転がりすぎる…?L.A.Bパターが引き起こす“予想外”の伸びの正体
“転がりすぎる”という違和感の正体
L.A.Bパターの試打会で多く聞かれたのが「なんか転がりすぎてオーバーする」という声でした。パターにおいてオーバーは“ミス”と捉えられがちです。しかし、ここで重要なのは「なぜそんなにも転がるのか」という点です。
打ち出しの強さは変えていない、でも明らかにボールが伸びる。最初は「感覚が狂ったのかも」と思った方も、複数球試すうちに「これ、クラブのせいでは?」と気づき始めます。そう、L.A.Bパターには“転がりすぎる理由”が確かに存在していたのです。
スピンではなく、順回転の質が違う
L.A.Bパターの転がりが良い理由のひとつに、順回転のかかり方の違いがあります。通常のパターと比べ、フェースの入り方が自然で、なおかつロフト角との相性が良いため、インパクト直後から“滑らずに回る”という現象が起こるのです。
スリップしてから転がり出すのではなく、“滑らずに最初から転がる”。これにより、地面との摩擦抵抗が少ないままスムーズに前進し、結果として“転がりすぎる”ように感じる。これはむしろ「良い順回転が生んだ結果」とも言えるでしょう。
“転がりの感覚”の再学習が必要になる
従来のパター感覚で打っていたゴルファーにとって、この「良すぎる転がり」は最初の障壁になります。感覚的には“入る”と思った距離が、オーバーする。それは感覚のズレというより、“クラブに身体が追いついていない”状態です。
この違和感を乗り越えるためには、L.A.Bパターに合わせた距離感の調整が必要です。ただし、それは決してネガティブな調整ではありません。むしろ「ストロークを弱くしても届く」「軽く触れるだけで十分」という省エネ感覚を得られるのは、大きな武器になり得ます。
転がりすぎる=ミス という前提の見直し
ゴルファーにとって「転がりすぎ」はネガティブな響きを持ちますが、それが構造によるものだと理解すれば、見方は変わってきます。滑らかに、スムーズに、エネルギーをロスせず転がる──それは、クラブが精度高く機能している証とも言えるのです。
「転がりすぎてしまうから調整が必要」と言うよりも、「少ない力でも充分に届く距離感が得られる」と考えた方が良い。ミスの再定義が、L.A.Bパターの理解には不可欠なのかもしれません。
“オーバーした”のではなく、“届きすぎた”
試打会後半では、多くのゴルファーが「最初は戸惑ったけど、慣れてくると心地よい」と話していました。強く打ったつもりはないのに、思ったよりもスルスルとボールが伸びる。この“感覚の裏切り”が、逆に「気持ちよさ」に転じていく様子は印象的でした。
L.A.Bパターの転がりは、クセではなく性能です。その性能に合わせて感覚を再調整すれば、余計な力を入れずに、よりシンプルなストロークが成立します。“届かせにいく”のではなく、“自然に届く”。その違いが、パットの成功体験を静かに書き換えていくのです。
“転がりの質”を味方にする戦略へ
転がりの良さは、タッチの再現性という意味でも強い武器になります。L.A.Bパターを使うと、ほんのわずかなストロークの強弱がそのままボールに伝わりやすくなり、距離感の微調整がしやすくなるのです。
また、従来のパターでは打ち出しの初速を意識して調整していた人も、L.A.Bパターでは「回転の乗り方」で距離が決まるような独特の感覚を持ちます。これは新しい慣れが必要な一方で、慣れてしまえば極めて効率的です。
結果として、より省エネな動き、より静かなストロークで結果が出る。これまで「もう少し強く打てばよかった」と後悔していたパットも、自然にカップを捉えることが増えるかもしれません。
ボールが伸びすぎるのではなく、クラブが“必要十分に転がす”設計になっている。この違いを認識できた時、L.A.Bパターの持つ“転がり”は、確実にあなたの武器になります。